公務員を辞めたいなら20代を逃すとヤバい3つの理由!体験談や退職方法を解説

公務員は民間企業よりも安定しているイメージがある一方、働いた人にしかわからない「残業代の少なさ」や「単調な仕事の連続でやりがいを感じない」と、仕事に面白さを感じず公務員を辞めたい
!と考えている20代の方もおられるのではないでしょうか。

結論から言うと、公務員を辞めるのであれば20代のうちがベストです。

30代を超えると一気に転職しづらくなりますし、AIが発達する昨今、公務員の仕事はAIに代替えされ、大量のリストラが発生するリスクもあります。

そこで本記事では、公務員を辞めたいと思うなら20代で転職するのがベストな理由を解説した上で、公務員を辞めて失敗か、成功かがわかる体験談や公務員の退職方法について解説します。

『逃すな危険』公務員を辞めるなら20代がベストなタイミングである3つの理由

親や友人に公務員を辞めると伝えると「せっかく公務員になれたのに辞めるの勿体無いんじゃない?
」と言われることも多いでしょう。

しかし、公務員を辞めたいと考えるなら20代がベストな時期です。逆に20代を逃すと「ヤバい(危険)」です。

  • 30代〜40代を超えると転職しづらい
  • AI技術が進化するなかで「将来安泰」が公務員に通用しなくなる
  • 時間が経つほど辞められなくなる負のスパイラルに陥る

30代〜40代を超えると転職しづらい

年齢が高くなればなるほど、企業は即戦力を求めるため転職の実現が難しくなります。

20代であれば、素養や適性があればポテンシャル採用として今までの仕事内容とは異なっていても採用される可能性があります。

一方で30代〜40代になると、即戦力としての経験や実績が問われるようになるわけです。

また、民間企業には根底として利益を追及するビジネス感覚が求められており、利益よりも公共性を重視する公務員とは考え方や価値観が違う、という意識が根強くあります。

したがって、例え職種が同じであっても公務員から民間企業へのキャリアチェンジと判断されてしまうため、さらに転職が難しくなってしまうのが現状です。

AI技術が進化するなかで「将来安泰」が公務員に通用しなくなる

2023年現在では、ChatGPTをはじめとするAIモデルが類を見ないスピードで開発・リリースされており、単調な仕事や定型化されている業務の多い公務員は今後通用しなくなる可能性があります。

日本の労働人口の約49%が就いている職業は、10〜20年以内の間にAIに代替されるだろうという研究内容が、オックスフォード大学から発表されています。

参考:日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に

具体的には、創造的・抽象的な職業はAI化しづらいのに対し、データの分析や秩序的・体系的操作が求められる職業についてはAI化が進むと予想されています。公務員の仕事内容は正にAI化が進むと予想されている仕事内容に当てはまっているケースが多いです。

既にデジタル技術の導入などの理由により地方公務員の数は平成6年から令和4年までに約48万人減少(約15%減)しており、今後も益々この傾向は顕著となるでしょう。

時間が経つほど辞められなくなる負のスパイラルに陥る

自分は公務員に合わないので辞めたいと感じた20代が、転職を躊躇している間にますます辞められなくなるという負のスパイラルに陥ります。

公務員を辞めたいと感じる人の多くは「仕事がルーティン化している」「自己成長が感じられない」「職場がぬるま湯体質である」といったような理由をあげています。

裏を返せば、「今の自分が転職しても本当にやっていけるのか」という不安を抱えている状況でもあるわけです。

しかし、自分の悩みを家族や周囲の人に相談しても、「せっかく安定した仕事に就いているのにもったいない」「子どもがいるのに路頭に迷ったらどうするの」といって大反対されてしまい、退職を踏みとどまる人も多いのです。

また、公務員を定年まで勤めれば大企業と同水準の退職金(2,142万円)を得られるのに対し、自己都合で退職した場合の平均退職金額は1,023万円とかなり減額されてしまいます。

退職金や安定した仕事のことを考えると「やめるのがもったいない」と考えるようになり、転職ができなくなってしまうのです。

公務員を辞めたいと20代が思ってしまう3つの理由

公務員を辞めたいと20代が思ってしまう3つの理由は以下の通りです。

  • 残業代や手当が少なく手元に残る給料が少ない
  • やりがいのない業務が多い
  • 「税金泥棒」というレッテルが付き纏い仕事に自信ややりがいをもてない

残業代や手当が少なく手元に残る給料が少ない

公務員は、実際に行った残業時間全てに対して残業代が支払われることは少ないです。

それは、在籍している部署によってその年の残業代の予算が決められているため、その範囲内でしか残業代が支払われないからです。

予算が多い市区町村役場ではしっかり残業代は支払われますが、そもそもの予算が少ない市区町村役場では、いくら残業をしても適切な残業代が支払われることはありません。

やりがいのない業務が多い

20歳代の若い公務員が仕事を辞めたいと考える理由に「仕事上で自分の価値観や目的を達成できないため、やりがいのない業務が多い」ということが挙げられます。

公務員の仕事を通じて「地域の人の役にたちたい」「困っている人の手助けをしたい」といったようなことを考えて公務員に就いた人は特に感じるようです。

これは、実際に公務員として仕事をするようになると、組織が大きいが故に業務が細分化されているため、自分の行った業務を最後まで見届けられないことが要因です。

その結果、実際にどのように地域住民の役にたっているのかを実感できないので、達成感を得ることが出来ず、やりがいがないと感じてしまうのです。

「税金泥棒」というレッテルが付き纏い仕事に自信ややりがいをもてない

20代が公務員を辞めたいと考える理由の一つに公務員の仕事に「税金泥棒」というレッテルが付きまとい、自信ややりがいを持てないことが挙げられます。

公務員の給料は税金から賄われています。市のサービスの利用者や公務員に対して不安を持つ人から「税金泥棒!」「俺らの働いたお金で生活できてるんだから言うことを聞け!」など、罵声を浴びせられることがあります。

実際に約4分の3の地方公務員が利用客からの迷惑行為や悪質クレームを受けている実態が明らかになっています。

参考:「職場における迷惑行為、悪質クレームに関する調査」報告書 概要および今後のカスハラ対策について|自治労・衛生医療評議会

「納税義務者」からの罵倒や「税金泥棒」というレッテルが付きまとうことから、仕事に対する自信ややりがいが奪われ、辞めたいと感じてしまうのです。

せっかく20代で入った公務員を辞めてもいいか不安な人に見て欲しい体験談

ここまで公務員の退職について解説してきましたが、実際に公務員を辞めた人の体験談や、辞めた後のその後を知りたい方もおられるはずです。

以下に公務員を辞めた方の体験談をまとめました。

この体験談では、公務員の残業の多さについて取り上げています。公務員が安定した仕事がある一方、生産生のない業務に100時間も残業しなければなりません。

もちろん地域や対応する部署によって異なります。

公務員=人生という貴重な時間を奪われやすい、と言うことがわかる体験談です。

やはり公務員は残業が多いことが原因で辞める方が多いようです。

前述した通り、公務員は残業代が正確に払われないことが多いため、民間企業と違って「残業をやるだけ損」なのです。しかし、残業を命令される方も多く、家に帰ってもすぐに寝て仕事に行く、という地獄のような生活を送っている方もおられます。

公務員を辞めても胸を張って「辞めてよかった」と言えない人もいます。

安定した仕事やボーナスが支払われる公務員。仕事内容も単調でノルマもないため、民間にはない魅力も多いでしょう。中には後悔している人もいるようです。

とはいえ、公務員は「選挙の時は4時起き出社」「深夜までの残業」「少ない残業代」などが付きまとうため、労働時間や給与に不満を抱えている方は辞めても後悔しないはずです。

公務員を辞めたいと思う20代が辞めた後に後悔するポイント

公務員を辞めたいと思う20代が辞めた後に後悔するポイントは以下の通りです。

  • 公務員を辞めたいと思う20代が辞めた後に後悔するポイント
  • 給料の安定度の高さ
  • 信頼度の高さ

単純作業や考えないでできる業務の楽さ

公務員の仕事は、議会で議論され、確定した行政案や予算案などを受けて、決められたことを執行していくことが主となります。

また、住民が生活する上で必要な生活保護や年金、土木工事手続きなど、決められたルールに従って行わなければ平等性が失われてしまう業務が多く、自分で考えた判断というよりは客観性や公正性を求められます。

このような考え方のもとで単純作業を行うことに慣れてしまっていると、転職先でノルマを課せられたり競争を求められたりすることで強いプレッシャーを感じて、ストレスに悩まされることになってしまいます。

給料の安定度の高さ

公務員の給料は法律に準じて決定され、税金の中で予算が確保されるため、給料が安定しています。

民間企業に転職すると、在籍している会社の業績や個人の評価が悪ければ年収が減ってしまったり、下手をすると倒産してしまい、路頭に迷う危険性もあります。

給料が安定しているということは、精神的な安心感にも大きく影響しますので、有事に対応できる精神力がなければ、公務員を辞めたことを後悔するかもしれません。

信頼度の高さ

公共社会のシステムが安定的に運営されていくために、公務員の雇用と給料は守られなければなりません。

これが結果として、公務員の社会的信頼度を高めることにつながっています。

社会的信頼度の高さを一番感じるシーンとして、住宅ローンやクレジットカードなどの審査があげられます。

公務員は安定した給与が保証されているため、ローンの審査に通りやすいものの、民間企業や自営業を始めるとローンが通らないこともありえます。

結婚を控えている20代の公務員が辞めたいと思っていても踏みとどまるポイントとしては「信頼度の高さ」も挙げられます。

もしも住宅や車を購入するのであれば、公務員として働いている20代の間に購入しておけば、転職後の心配も少ないでしょう。

公務員を辞めたいと思う20代のベストな辞め方

公務員を辞めたいと思う20代のベストな辞め方は、あなたの考え方によって退職方法が異なります。

  • すぐにでも辞めたいけど転職できるか不安な人は転職エージェントに相談してみる
  • 後先考えずに臨機応変にこなせる人はとにかく辞めてみる
  • 物事を慎重に進めたい人は資格取得にチャレンジしてから辞める

すぐに辞めたいけど初めての転職で不安な方は「転職エージェント」の利用をお勧めします。次に、臨機応変に何でもこなせる人はとにかくやめてみてもOKです。

公務員は自己都合での退職でも数十万円の退職金が出ます。

とにかく慎重に進めたい人は転職に役立つ資格を取得してからやめるといいでしょう。

すぐにでも辞めたいけど転職できるか不安な人は転職エージェントに相談してみる

転職エージェントは転職活動のプロフェッショナルであり、様々な情報を持っていますので、転職活動を行う際には真っ先に相談して、傾向と対策をしっかり学ぶようにすると良いでしょう。

例えば公務員経験者を採用したことがある企業、公務員での経験を評価してくれる企業はどの企業なのか、といった情報を持っているので、転職の成功率を上げることができます。

また、公務員経験者に対して面接ではどのようなことを質問されるのか、その質問の意図はどういったことなのか、NGとなる回答はどういった内容なのか、といったことに対してアドバイスを受けることが出来るため、面接対策を補助してもらえます。

転職したいけど自分一人でできるか不安な方は無料で相談できる転職エージェントを利用してみましょう。

転職エージェント15社を徹底比較しているおすすめ記事はこちら

後先考えずに臨機応変にこなせる人はとにかく辞めてみる

安心感や安定感を求めていないのであれば、辞めてから自分の適性に合う仕事を探してみることもおすすめです。

自己都合の途中退職であったとしても、数十万単位で退職金もでます。後先考えずに辞めたとしてもお金がすぐに尽きることはありませんので安心してください。

また、公務員として働いた経験があるので、つなぎのバイト先や派遣先もすぐに見つかりますので、しばらくの間は生活に支障はないはずです。

物事を慎重に進めたい人は資格取得にチャレンジしてから辞める

公務員から民間企業への転職は、基本未経験からのチャレンジになりますので資格を取得することで経験不足を補うことができます。

理想は在職中に資格を取得し、転職先を決めてから辞めるようにすることです。

でも資格勉強にはお金かかるじゃん!

実は自治体によっては資格取得の費用を負担してくれるんだよ!

公務員は資格取得に際し、自治体から補助金が出る場合があります。

例えば、ある自治体では一級建築士の試験に合格した場合、資格取得にかかった費用の3/4を負担するなどの精度があります。

自治体によって費用の負担額や補助対象となる資格が異なりますので確認が必要ですが、資格補助が受けられることを理解しておけば、前向きに資格取得に励めるのではないでしょうか。

資格を取得する際は今後必要となる人材になるために「AI代替えの難しい職種」に関連するスキルを取得しましょう。

前述したオックスフォード大学のレポートでは「飲食店、小売業、農業、清掃、物流、および製造業など、肉体的な作業や決まった手順に従う業務や、簡単な認知的タスクやルーティン業務がAIによる代替のリスクが高い」とされています。

これらを踏まえると、実際に労働するのではなく、戦略を考えたり、人やAIを管理するスキルや資格があると今後必要とされる人材になることができるはずです。

おすすめのスキルや資格は以下の通りです。

システムエンジニア

公務員を辞める時は2週間〜1ヶ月以内に退職を申し出よう

公務員を辞める際は遅くとも退職する2週間〜1ヶ月前に退職を申し出ておきましょう。

公務員を辞める時の手順としては以下の通りです。

1.退職を申し出る 退職理由は「転職するから」でOK
2.退職願を提出 退職願のフォーマットから作成:https://docs.google.com/document/d/15HS1FUr25LKLt64HgHcZmTES_LTnGlHqHVivCrZO0QM/edit#
3.業務の引き継ぎ 最低限の引き継ぎでOK
4.有休の消化 有給消化で数ヶ月休みながら給料をもらう
5.退職関係書類の提出
  • 退職届
  • 退職金請求書
  • 互助会の給付金請求書
  • 財形貯蓄の解約書類
  • 給与天引きの各種引き落とし先変更書類

退職する際、特に引き止められることはありませんが、引き止められた場合でもキッパリ「辞める!」と言い切れば必ず辞められます。

よく「1週間休んで考え直してみて」と言う上司がいますが、1週間休んでも業務内容や給与、待遇は変わりません。

本当に辞めたいのであれば、何を言われても「辞める姿勢は変わらない」と思わせることが大切です。

まとめ

本記事では、公務員を辞めたい20代の未来ある方に向けて、20代で辞めた方がいい理由や、体験談を紹介しました。

公務員を辞めたいと20代で考えているのであれば、早いうちにやめた方がいいです。

その理由は以下の通りです。

  • 30代〜40代を超えると転職しづらい
  • AI技術が進化するなかで「将来安泰」が公務員に通用しなくなる
  • 時間が経つほど辞められなくなる負のスパイラルに陥る

転職で悩む人が多いのは「やめて後悔するのでは?」と言う気持ちや「公務員を辞めると勿体無い気がする」という感情が付きまとうからです。

公務員をやめた人に「後悔するかも?」と感じている人もいる一方で、「民間の企業に転職して残業時間が大幅に減った」「公務員のように早朝出勤や深夜労働などの労働時間の変更がなく安定して働けている」と言う体験談もありました。

ぶっちゃけ、一度公務員で働けているなら、民間の企業に転職して「自分に合わなかった」「転職を後悔した」としてもまた公務員に戻ればいいだけです。

公務員一本で30〜40代を超えてしまうと転職しづらい、ではなく転職できない状況に陥ります。ですから、公務員を辞めたいと考えている20代は転職に向けて動き出しましょう。

経営のプロでサントリー創業者の鳥井さんの言葉「やってみなはれ。やらなわからしまへんで」何事も挑戦です。若いうちは失敗しても取り返せます。

「転職したい!」そう思った今が一番動き出すベストなタイミングです。

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